2024.10.15 視察 南箕輪村

三宅町議員仲間と視察。
長野県南箕輪村。
何故に村?と問うなかれ。
人口一万六千人。三宅町の2.5倍!
面積三宅町の十倍、四十平方粁。
面積の半分が飛地(とびち!)でその部分は山林で人が住んでいないという。
実際に人が住んでいる部分は、半分の約二十平方粁という。
そんな地域があるのですね!面白いですね。

南箕輪村

この村は、人口が減っていません。 世の中「人口減少・少子高齢化!」の話題にあふれていますが、
南箕輪村は、現在は、人口が自然減(生まれる人より亡くなる人の方が多い)ですが、社会増(村を出ていく人よりも入ってくる人が多い)という現象が見られます。

過疎自治体や消滅危機自治体に認定されている我が町にとって、学ぶことが多いというわけです。

現在の村長が、元地域おこし協力隊の方で、副村長(ナンバー2)がかつての上司(地域おこし協力隊さんに仕事を依頼していた元職員さん)ということです。
地域おこし協力隊の皆さんの活躍も、学ぶべきことが多いです。

「人口が減らない」という点に関する職員の分析は、
1. 昭和51年ごろに高速道路が近くに開通し、近隣に工場などを誘致できた(働く場所が通勤圏内にできた)。
2. 平成の大合併の時期に、村も合併が必要か?!という議論が起こり、住民投票の結果、合併しないという方向を選んだ。
その際に、当然の流れとして、「合併しないなら今後どうする」という話になり、「子育てしやすい地域を目指す」「住んでいる人の幸せを最優先にする」という村の方針を決定した。
決意は施策となった(子育て世代への補助をいち早くやりだした。現在では特別珍しい施策ではない)
3. 「子育てするなら南箕輪村」という評判が広がる。土地も安く、周辺地域からの流入(社会増)が進んだ。
ということのようです。

大学進学などで村を若者が出ていくのは仕方がない。
しかし、学生生活が終わって社会に出る際に「生活するなら地元に戻って暮らそう」と思ってもらえるよう「住民の幸せを第一にした施策を行いたい。決して子育世代向けの施策だけじゃないんです」。
しびれる言葉です。

なんだかんだ言っても、やっぱり
「自分の公務員生活の定年までは面倒な事業はしたくない」のが本音ですわ、と、わが町の職員さんは、なっていないでしょうか???
自分としてはやりたくはないけど、上司が言うから、仕方なくやるとか、思ってないでしょうか???
などと、わが町・三宅を振り返って思っていました。職員さんが真面目なのはわかっているのですが、なんだか「やったろやんけ!」という殺気や意気込みを感じることが多いのです。

その時に副村長の言葉
我々は、公務員なので、日々の業務・事務処理に追われています。
そんな中でも、こういうことをやったら絶対に住民さんのためになるという事業があったりするんです。
ただ日常業務の中で、そこに割く時間がなかったり、マンパワーが足りなかったりします。
そういうところを、地域おこし協力隊の人たちにやってもらえたらと任せたりもしています。

南箕輪村では、地域おこし協力隊は随時募集です。
基本は、応募してくれる人からのプレゼン型の募集。
「私はこんなことが出来ます・やりたいんです。このことは、村の住民さんの為になると思います」と応募者が村に対して、採用して下さいとプレゼンテーションをする形で、
「あなたのやりたいことをこの村でやってみませんか?」という募集。
(「やりたいことに伴走する」って、同じような内容を、近くで聞いたことがあるぞ。あっうちの町や!?)

そして、もう一つの募集形態がミッション型。
「こんなことをやって欲しい」と村側から要望を提示して、地域おこし協力隊の人を募集する形。
ん?「こんなことやって欲しいって内容は、現場の職員から出てるってことか!?」
そりゃ、現場の職員さんと地域おこし協力隊のメンバーと関係は密になるし、職員さんも自分たちがやって欲しいことを代わりにやるという人が来てくれるなら、そのやり方や進行が気になります。

三宅町に来てくれている地域おこし協力隊のメンバーは、ミッション型での募集のはず。
コチラが求めるそのミッション(すなわち町として求めている内容)とはなんだったのだろうか? 考えてみればあんまり知りません。
これはいけません。
現場職員さんからの「住民さんのためにこんなことをやりたいんです」という要望に応える形なのかな?

この村では、地域おこし協力隊の窓口は地域づくり推進課ですが、来てもらったあとは活動内容に応じて、しかるべき担当課に配属となるようです。
そして、月(週だったかも)に一回、地域づくり推進課の職員とミーティングがあって、地域おこし協力隊の隊員のフォローに、担当課以外の地域図栗推進課からもアドバイスをしたり、悩みをきたりしているとのことです。
この時点で、南箕輪村の地域おこし協力隊のメンバーは、自分のやりたい事で配属された担当課の職員と、地域づくり推進課の職員との二つの部署に関わりのある人がいるということになります。この点は、三宅町の地域おこし協力隊のメンバーは、一括して政策推進課が窓口になっていること(かかわりのある課が一つ)が違いだと思われます。

他にも気になる点としては、人口が社会増するということは、地元の人じゃない人が増えるということです。
となっると、地元住民と新住民のつながり問題。たとえば自治会の加入問題などがあります。
そんなことにも取り組んでおられ頭を悩ませていることの一つだそうです。
我々も勉強させて欲しいことの一つでもあります。

ゆるキャラ・ランキング最下位になったという村のイメージキャラクター「まっくん」の写真を撮るのを忘れました。

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