オンライン研修(マニ研)シティズンシップ部門

北海道松前高等学校 函館新聞社
候補者のマニフェストを活用したリアル型模擬投票の実践―教育現場から民主主義の健全化を目指して

学生時代の活動を教育現場の実践に活かす
• 阿部 将大(あべ しょうた)
• 北海道札幌市出身
• 大学在学時に選挙啓発団体「信州投票率上げようプロジェクト」(STAP)の立ち上げに関わり、長野県・長野市選挙管理員会事務局と連携し、選挙出前授業などを県内各地で実施。
• 現在は北海道松前高等学校に勤務(2学年主任、地歴公民科)
• 教員歴4年目、主権者教育や地域学習に関心

2023年冬、町長「選挙になる」らしいが…
• 2024年3月に松前町長選挙がおこなわれる
• 当時の現職は退任を表明
• 当時の副町長と町内自営業の方の一騎打ちの構図に【模擬投票実施に向けた課題】
• 投票時の判断材料不足(選挙公報の発行なし、報道も充実は見込めない…)
• 政治的中立の確保をどう実現するか

選挙は通過点、地域課題を子どもたちと共に
• 町選管は実施にやや否定的(物資の貸し出しすらなかった)→ 主権者教育への理解が進んでいない実態
• 主権者教育は「選挙」だけではない「松前学」 自分事の課題探究を通して地域社会の一員に「子ども議会」 教育目的 + 子どもの声を政策に反映
→ 実社会のリアルな課題を子どもたちと共に考え、「地方自治」を通して主権者を育てていく意識を共有

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弘前大学教育学部 政治学研究室

そもそも税金って? みんなの生活をよりよくするために
国民から集めているお金 ?税金はどこに使われている?

・みんなが使う道路・公園・病院・学校➔公共設備
・救急車を呼ぶときにお金がかからない!
・今使っている教科書・机、学校の給食費
・ごみの収集や災害で崩壊した建物の撤去
・弘前城のような歴史的な建物を維持

ちょっと雑学 ~世界の面白い税金~
・国民の肥満を防止!
【ポテトチップス税(ハンガリー)】
【ソーダ税(アメリカ)】
・渋滞を防げる?
【渋滞税(イギリス)】
日本では...
・犬税
・入湯税があった!!

税金を使ってまちづくり! ~まちの人の要望を聞いてまちをつくってみよう~

ルール説明
児童の皆さんに町の職員になってもらう

まちの人の願いや要望を、税金(予算)をつかって解決しながら独自のまちをつくる。(班ごとに)

どの要望を解決するか優先順位を決め、各班ごとに決まった税金の使い道をワークシートに記入していく。

ルール説明
※注意じこう
・バランスのとれたまちにする必要は無く、班独自のまちをつくる(どれか1つの項目に税金を多くつかってもいい)
・税金の使い道について班の中で意見がわかれたときしっかりと話し合って決める(無理やり決めるのはダメ)

ながれ
1.4つの要望に優先順位をつける(3分)
担当に書かれた4つの「要望」の中で必要だと思うものから順位をつける
2.班でまちのどこに予算を使うか話し合う(15分)
①まずはどのように順位をつけたか一人ずつ発表
②次に、班全員でどこに予算を使いたいか決めていく
3.話し合ったことを他の班に発表する(10分)

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チーム安野
2024年 東京都知事選挙における参加型マニフェストの取り組み

無名の状態から都知事選に出⾺、1か⽉で15万票を得票都
過去の22回の都知事選で● 30代で歴代1位の票数● 議員経験なし、支持組織なしの候補で歴代1位の票数

「ブロードリスニング」を⽤いた双⽅向型のコミュニケーション実現
ブロードリスニング:多くの声を上⼿に収集

「聴く」「磨く」「伝える」を⾼速に回す参加型マニフェスト

Step. 0 議論の出発点としてマニフェストを⽤意
マニフェスト研究所の評価で1位に
Step. 1 みんなの意⾒を聴く
ブロードリスニングで⺠意を⾒える化
安野の政策について、意⾒をいただく 皆さんの意⾒を可視化し、政策改善に活かす

Step. 3 みんなに伝える
AIアバターを使って政策をわかりやすく伝える
「聴く」「磨く」「伝える」を⾼速に回す参加型マニフェスト
①みんなの意見を聴く ②みんなで案を磨く ③みんなに伝える

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SCE[students changing education]
高校生が取り組む教員不足と労働環境の改善

1人の教員が2クラスを授業(産休の代替教師が見つからず)
教員不足と労働環境は児童生徒の学習にも影響を与えている

高高校生生が声を上げたら変わるかも
教育政策に学習者の声を反映させてより良く変えていく
STUDENTSCHNGINGEDUCATION

全国から24人の中高大生が集まっています

全国の中高生150人に実施したアンケート調査結果
教員不足と労働環境の実態調査と中高生が現状をどのように捉えているか調査するために友人を中心に150人の中高生にアンケートを行いました。

教員不足と労働環境についての意見と要望
・物忘れが進んでいる年老いた教員(講師)に授業させないでほしい。
・教員を増やすことを第1に。
・公立だから最低限でいいみたいな教育・生徒への接し方はやめて欲しい
・授業や、生徒も感じるくらいの支障をきたすのであれば、学校側が対応するべきだと感じる
・時間外労働注意はあるけど超えてる人普通にいるの効果ない
・負担が集中している教員がいたり、逆に面倒くさがり授業の準備をまともにしていないような教員がいる

政策提言文
・学習者の声を教育政策に反映
・教育内容の削減で余裕ある学校に
・公立学校教員の異動の回数削減
・若い教員の正規採用と育成
・全国一律での教員不足と労働環境の改善

私達が望むのは
全ての子供が質が担保された教育が受けるために
児童生徒の声を反映した教育政策を基に
未来にむけた教育改革が実施されること

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行政施策をやいのやいのするシティズンシップを醸成する学びの機会としてのパブコメの活用
諏訪玲子

市民 です(社会教育士)

行政計画(教育基本計画等)
ここから何年間かの間にどんな施策をするのか
・計画に書いてある施策はやらないといけない
・計画に書いていない施策はやりにくい

まちの民主主義! おもしろい!
書類の量が多い!言葉が難しい!

読み方がわからない! 100ページも読めない!! 無理!!

やいのやいのしながらみんなで読んでみる

やいのやいのする流れ
① 概要の解説
・社会的背景
・法的根拠
・策定委員(所属)
・これまでの評価
アンケート
② 本文を読む
・計画の後半部分
の具体的な施策
・本文をそのまま
読む
・全部に目を通す
③ ふりかえり
・パブコメの出し方
・当事者の事例や
意見による説得力
・キーワードから
意見をつくる

③ふりかえり
●パブコメの出し方(提出先・締切)
・提出先や締切を確認
・箇条書きやメモ、長文もどれでもOK!
・在住/在勤なら誰でもOK(子どもも!)
・市からの回答の確認方法
●当事者の事例や意見が持つ説得力
●自分が気になったキーワードから意見をつくっていく

市民一人ひとりの小さな声をちゃんと届ける
一人ひとりが届ける力を持っている
市民のリアルな課題だからこそつながって広がっていく

シティズンシップ

広げることについてはいろいろと考えている。
youtubeで配信していると、コメントがつくので、それを拾って、オンラインの会議のようになっている。
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まちのBAR実行委員会

対立から、共創へ。価値観の転換

対立により、政治と市民に距離がある
政治 市民 政治への タブー意識 無関心 諦め クレーマー 気質

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日本で一番、こどもの意見を聴いて応える、対話する市役所
千曲市長 小川修一(長野県千曲市)with ハンマーバード(岩田崇)

これまでの広報・公聴アプローチには限界が・・・
A. 現状のコミュニケーションには下図のような断線問題があり、量的なアプローチで対応できません。
・広報・公聴の構造的限界
発信の量を増やしても、フィードバックが得られない=断線しているため、⾏政-住⺠間のコミュニケーションが育まれない、構造的限界があります。
この構造が、地域参加が低調になってしまう背景にあります。

こども基本法とは?
A. こどもの権利を法的に保障し、誰もが⾃⽴した個⼈として⽣きられる社会を⽀える法律です

みんなとも協⼒して意⾒を出し合えたし、⾃分が思いつかない考えもまた、違う⼈が⾔ってきたら⾃分で「なるほど。そういう考え⽅もあるのか」というふうにとても感じました。
みんなで考えて意⾒を出し合うことはいいことだし、とても参考になり楽しかったです。
⾔っても通じないだろうなというものでも案外先⽣や⽣徒に話して、挑戦みたいな感じになって、意⾒を⾔うのは⼤切なんだなと思った。
普段あまり考えないこと、変えたいと思ったけど公の場で話し合いなどできなかったところを、同じことを思っている⼈たちで話し合うことができて、もしかしたら変えられるかもしれないと思えて嬉しかったし楽しかった。
やりたいことがあっても⾃販機だったら⾦銭トラブルや⾚字にならないかなどの問題点が多く出てくる事がわかった。またそれを反対の⼈や懸念を⽰す⼈にデータなどを⽰して納得して貰う必要があることがわかった
⾃分の考え⽅の弱さがわかった
周りの⼈と意⾒を交換して、⾃分の考えをより良くすることができた。

ワークショップに参加した中学⽣(2年)の声
「ポリネコ!」を通じて、(こども基本法をはじめとする意⾒を⾔っていいんだ)という認識が共有されることで、⼼理的安全性が醸成され、普段話せないことを話せる、考える環境ができつつあることが垣間⾒えます。
© HammerBird 2024
「こども基本法」に対応する環境づくり

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小学生が「権力の監視」を考える
大学生・学校・選管・大学がコラボした授業設計・実施・検証
発表者: 岐阜県若者の選挙意識を高める会(Novolt)前代表 井戸浩太

結成 :平成27年2月
所属メンバー :岐阜大学教育学部社会科教育講座1~4年生 68名
活動目的:社会科教育を学ぶ教育学部生の立場から「選挙に行こう」ではなく、「政治を考える・政治と関わる」児童・生徒の育成に貢献する
主な活動内容:
岐阜市の長良東小学校での「選挙について考えてみよう!」出前授業実践
衆院選・参院選・県知事選・市議選の際の公約分析会
岐阜県・岐阜市選挙管理委員会とのコラボ教材検討会
選挙の際の投票立会人・選挙管理人の参加

グループごとの授業について
• 1グループ:選挙の後、当選者が公約に掲げた取り組みを実現できなかった例を挙げ、選挙後も取り組みをみて関心を持つことの大切さを伝えた。
• 2グループ・3グループ:授業で2回投票の時間をもうけ、議論前後で投票先を変えたかどうかを問う。議論では、仲間の意見を聞き、自分にはない考えに触れる時間をつくる。
• 4グループ:開票の様子をExcelの棒グラフで示し児童に自分の1票の意味を体感させる。当選後うまくいかない具体案を作成し、現実的な解決策を考える。

得られた成果(児童の声)
✓なんとなくではなく、公約をしっかりみたり、他の人と話し合ったりして、考えたうえで選挙に行くことが大切だと思った。
✓1回目の投票と議論して考えた上での2回目の投票とでは、1票の重みが全然違った。
児童が選挙について関心をもち、政治について考えるという主権者教育の目標の達成

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パブコメはたのしい! 対話型パブコメを全国へ
パブリックコメント普及協会

• 対話型パブコメは、形骸化しがちなパブコメを市⺠参加のツールとして最⼤限活⽤する⽅法
• 審議会委員から市⺠グループを発⾜、市⺠と⾏政の架け橋に
• ターゲットはサイレントマジョリティ• 対話の市⺠参加は「たのしい!」 私たちも、職員も
• 職員のみの対話型パブコメに発展

パブコメ普及協会のあゆみ  第2期京都市基本計画策定時に市⺠委員として参画した「未来の担い⼿・若者会議U35」の有志で結成。活動を開始した。
 研究者グループ「PESTIプロジェクト」とともに、「対話型パブコメ」を開発し、「東京オリンピック・パラリンピックを契機とした将来像―夢ビジョン2020」(⽂科省)などの策定に関わった。
 京都市が実施するパブコメについて、「対話型パブコメ」でのサポートを本格化した。
 京都市と協⼒協定を締結。
 「⾹川県ネット・ゲーム依存症対策条例」のパブコメ運⽤について意⾒書を⾹川県議会宛に提出した。
 京都市の若⼿職員を対象とした「「受信⼒」・「発信⼒」向上研修」を担当した。
 近畿各地から対話型パブコメのワークショップ依頼が増加。
 吉岡久恵代表が論⽂「地⽅⾃治体のパブリックコメント―⽇本における制度の定着と運⽤を中⼼に」で博⼠号を取得、記念講演を開催した。

出典「意⾒公募⼿続制度の制定状況に関する調査結果」
総務省⾃治⾏政局⾏政経営⽀援室 2018年3⽉発⾏
京都市は1案件
あたりの意⾒数が全国1位
2022年度はさらに意⾒が増えて、1案件あたりの意⾒数は1009件に!!

京都市内のショッピングモールやイベント会場にパブコメを出前1回の出前パブコメで集める意⾒数は50件程度

近畿各地でパブコメ研修やワークショップを実施 京都市、⼤阪市、兵庫県丹波市、滋賀県湖南市、 滋賀県草津市等
プログラム例
①パブコメ制度についてのレクチャー
②政策案の説明
③グループワークで意⾒交換
④その場で意⾒を書いて提出!
⑤後⽇、「ご意⾒と考え⽅」を振り返り意⾒交換

シティズンシップとしての対話型パブコメとは?
対話型パブコメは、市⺠にとって「参加の実感」を伴ったパブコメとして機能している
さらに、普段は⾃分から意⾒を⾔わないサイレントマジョリティの声を⾏政に届ける場にもなってる

対話型パブコメを全国にひろげたい!

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選挙コンシェルジュ(松山市) 活動紹介資料

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