H27.2.3~4 議員視察・研修(徳島県美浜町、阿南市)

一泊二日で徳島県へ研修視察に行ってきました。
今回の目的は、二つです。

  1. 徳島県美浜町の移住交流コーディネーター:小林陽子さんのお話を聞きに(空き家を使った移住促進を中心に)
  2. 徳島県阿南市の「野球のまち阿南栖新事業」について視察

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小林陽子さんについて
まずは
個人的な感想から:
第一印象はパワフル。サービス精神に満ち満ちておられてます。
僕はすっかりファンになりました。初めて会って二、三時間で(苦笑)
「自分の言いたい事だけしゃべって人の話は聞かない」という感じではなく、言いたい事も言うし相手から質問があれば、それも聞いて一緒に会話を楽しもうとする感じが、ただのパワフルお姉さんとは違う所だと感じました。
あとでオペラにも精通されていると知って、小林さんの話の進め方は「あー、一緒にセッションしている感じだな」と思いました。
一気にいろいろと話を聞かせてもらえました。しかし一方的で「この人、こっちの話全然聞いてないわ。ガッカリ」という感じは僕にはまったくありませんでした。
むしろ話をさせてもらえたことが楽しかったです。

何者か:
説明するにはプロフィールが書かれたチラシを見るのが良いのですが、ようするにはやりたいことをまっしぐらにやってこられた。というのが正解ではないかと分析します。
(初めて会って二、三時間の付き合いですが上から目線ですみません;;)
小林陽子さん経歴

その小林さんのやりたい事、やらないといけないと思ったことの一つに
「このままでは我が町はエライことになる。空き家が増えて人口減って過疎化に一直線や。なんとか町を守らなければ!」
というのがあったのだと思う。実家は新聞販売業でどんどん空き家が増え、人が町を離れてゆく現実を感じておられた。
現在、カリスマ空き家コーディネータ、一般社団法人アンド・モアの代表という肩書がありますが、完全に後からやってきたものでしょう。
要するに「時代が彼女に追いついた」ということです。
この日も、関テレが取材に来ており、3月に空き家の問題を取り上げると思うので放送されると思いますとのこと、三宅町の議員もテレビに映るかもしれません。

こう書くと、「小林さんの個人的なカリスマ的能力で移住を促進しておられるので、我々には無理」という結論になりがちです。
事実、美浜町の魅力(綺麗な海岸。ウミガメが産卵しに来るという海辺など)についてこだわって質問する議員もいましたが、
小林さんはぴしゃりと言われました。
「確かにそれも町の魅力です。しかしここに住むのです。それだけを求めてココに住まれるのではない。
人生の節目、転換期に、何かを変えたい。新しい人生を求めて来られるのです!」

この言葉の意味は大きいです。
「あなたたちの町でも出来るんだ」「あなたの町にも魅力があるだろう」 「それをアピールするところから始めんかい」ということです。

そして話は、三宅町ってどんな町? なにか魅力がある? どうやってアピールしようかしら・・・・
というふうに、小林さんの話は続いてゆきました。

グローブの生産が盛んなんだ・・・
じゃー「キャッチボールの町」どう?
「キャッチボール」キーワードにしたら?

『おー 「心と心のキャッチボール」』ってやったら、なんでもこじつけられるなぁ~と私は感心しながら聞いていました。
「住民が何か投げかければ、すぐに回答が戻って来る」理想の議会だわ~などとも考えていました。

一般化できそうな(テクニック的な)、我々の町でも取り入れられそうな点を聞きたいと私は質問するときに心がけました。
『空き家の情報は集めておいてから、希望者に紹介されるのですか?』
「違う。もちろん貸してくれる事が分かっている空き家を見せるけど、見学に来られた方が『あの家いいですね』と言われたら、その後にその家の持ち主と交渉します。
家に住んでくれるかどうかわからない状態で空き家を探して貸し出しの契約をするより、借りてくれる可能性が高い状態で、空き家の貸し出しを交渉する方が交渉は簡単です」

『移住希望の人でも難しい条件を言われる人がいるのではないですか?』
「そう。移住希望者の全員を自分が相手している訳ではない。難しい課題を持ってこられる方は役場の窓口に担当してもらう。」

『目新しい事をする時に、足を引っ張るような人はいないのか?』
「いない。なんでかわかる? 私、なにかしようと思う場合、関係者全員に先に声をかけにいくの」

「今、一般社団法人アンド・モアで仲間と移住の促進をしてるけど、強い味方を得たと思ってます。自分の弱点も見えるし、補ってくれるし」
「アピールすること。広報すること大事です。地域の広報誌の編集してた飛田さんが来てからスゴイのよ!」
「全国で移住を促進している自治体が集まる移住フェアに見学に行くべき。どれだけ熱く移住者獲得しようとしてるかわかるから!」

小林さんの話は、サービス精神にあふれていました。
「あーまた飛田さんに怒られる『それはおカネをとってするコンサルです』と・・・」

我が町をまた違った目で見る事ができそうです。

<小林さん関連記事リンク>
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2015/05/2015_14308889982264.html
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2015/12/2015_14505011020154.html

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2. 徳島県阿南市の「野球のまち阿南栖新事業」について視察

キーワード:こちらの視察でも、心に響いたのは「情熱」だ。

はじまり:
地域で盛んな「野球」を産業として捉え経済振興・観光振興に活かしており、現在、経済効果は年間約1億円だという。
「野球」キーワードの町おこしは、阿南市の完全独自発想という訳ではない、平成16年に長野県上田市の「おとうさんの甲子園・全日本生涯野球大会」を視察したのがきっかけだという。その視察に発想を得て、現在の阿南市に至る。
発火点は、全日本早起き野球協会の事務局を務める職員の存在で、市長に提案したことに始まるという。行政が仕掛け人だ。
その一人の行政マンが市長に提案しなければ?
市長がその提案を一蹴していれば??????
今の阿南市の年間の経済効果1億円はない。

市長は、職員に言ったらしい3年間やってダメなら考え直そう。3年間はやれ。
やりだした職員は、はじめは何をやってんだという見られたという。
やりだすときに具体的に考えたことは、
・野球は儲かる事業だということを認識してもらう
・鶏が先か卵が先かどこかで流れを変える
・如何にして信者を増やすか
・ローカルスターを育てる
ということ
詳しい内容は、阿南市からいただいた資料参照。

市民の協力:
私個人的にはあまり野球を知らないので、選手しか楽しくないのいではと思ったのだが、だが、市民の参加もある。
(1) ABO60(阿南ベースボールおばちゃん60歳以上)60歳以上のチアーリーディングによる応援団が選手を応援して盛り上げる。もちろんAKB48のパロディーだ。
(2)おもてなしチーム野球観光ツアー時に県外チームとおもてなしの精神で対戦し、試合を盛り上げる。
(3)ゆるキャラ「あなんくん」の着ぐるみを3人のグループがボランティアで作製し、市に贈った。
(4)大型トラックでPR 運送用のトラックの後部に「野球をするなら阿南へ行こうj の写真入りポスターを掲載し全国にPR。
-合宿に訪れる選手に湯茶の接待や用具の運搬等でおもてなし

野球の試合では、ABO60(エービーオー シックスティー)のメンバーが両チームの応援をする。
ピカピカでフリフリの60sには異論があるかもしれないが(笑)
選手もみんなオーバー60の時は、昔を思い出して嬉しいらしい。
現実とありし日の青春が交差する不思議な体験ではないかと想像する。
アナウンスも「4番バッター〇〇くん」と「くん」で放送される(粋なおもてなし精神はここでも発揮される)

素晴らしい取り組みだ。

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