H30.12.21 複合施設特別委員会 第3回(イノベーション推進部)

第3回目は、事務局であり、メインで担当している、イノベーション推進部の政策推進課からのヒアリングです。
第一回の様子第二回の様子

今回、欲しかった資料がいくつか出てきました。
当日、机の上に置いてあったので、あらかじめ目を通して、この特別委員会で質問するという訳にはいかず、とりあえず説明を聴いて、聴いた内容に対して質問する。
という進行でした。後日にあらためて質問する日が要りそうです。

当初から、見せて欲しいと言っていた。
「ワーキング部会」と「策定委員会」の議事録が議員に配布されました。
(皆さんにもお見せしたいですが、理事者とのすり合わせがあるので、現段階ではお見せすることはしません。ただ住民さんから情報公開請求があれば、行政は公開しないといけない文章であることは間違いないです)

まず、「ワーキング部会」と「策定委員会」とは何ぞや?ということから説明します。

複合施設の中身について、住民さんをまじえた「プロジェクト会議」というものが行われ、その意見を受けて各課の課長クラスが集まって「ワーキング部会」が行われ、そこでの意見を受けて部長クラスが集まっての「策定委員会」が開かれ、事務局で整理して、再び「プロジェクト会議」へ報告。という流れを何回か繰り返して、複合施設の構想を仕上げていくという流れになっています。

「プロジェクト会議」(住民さん+事務局)⇒「ワーキング部会」(各課課長+事務局)⇒「策定委員会」(部長級職員+事務局)
⇒「プロジェクト会議」(住民さん+事務局)

こういう流れです。
傍聴可能なのは「プロジェクト会議」のみでしたので、「ワーキング部会」「策定委員会」でどういう意見が出て、そういうふうに話を煮詰めているのか気になっており、議事録を出してくれと言っていたものが、今回出てきました。

平成30年11月25日(日) 午前10時より 「三宅町複合施設の整備について」開催されたタウンミーティングで配布の資料から抜粋
平成30年11月25日(日) 午前10時より 「三宅町複合施設の整備について」開催されたタウンミーティングで配布の資料から抜粋

さて、出てきた資料を読んでみて、私の視点からアカン部分があります。
書いていきます。

大きくアカン点
「複合施設をなんのために建てるのかの根本にあるべき考え方が見えていない」
「中央公民館がボロく立て替え時期が来た」「建替えるなら過疎債で有利に借金できる今」「ついでに学童も入れて」「公共施設もまとめて多機能化して管理しやすいように」
全部わかりますが、その先にもう一つ大事な視点があります。
新しく出来る複合施設が「人口減少に対する防御策であり、かつ攻撃的な対策」の一つにならないといけない、という点です。

防御策としての視点は、「できるだけ借金する金額を減らす」とか、「効率を考えて公共施設の床面積を減らす」「そのために機能を複合化する」などです。
「もったいない思考」で考えないといけません。
究極の「もったいない思考」は、今あるモノを使い倒して何もしないことです。

攻撃的な対策としては、「(住民さんにとって)魅力ある施設を作る」です。
魅力というのは「オンリーワン」であったり「スペシャル」であったりです。
それには「もったいない思考」を脇に置いて、周りと比較したり、情報を集めたりして、ここぞという所には、オカネをかけないといけません。


1.学童保育について

複合施設に入れるという学童保育の問題は、「プロジェク会議」の検討課題から外され、「ワーキング部会」と「策定委員会」での検討課題となっています(つまり役場内で決める。それはそれでよいが・・・)
その中で、当初、学童保育からは「部屋を三つは最低欲しい」と言う要望が出ていました。
しかし、
「ワーキング部会」と「策定委員会」での意見を経て、学童保育をしていない間(学校がある日の午前中、学童が帰宅後の19時以降)は、効率よく他の住民が使えるように
「間仕切りで3つスペースが確保できるような大きな一つの部屋」というふうに変わっています。

つまり、「充実した学童保育を三宅の強みにする」という発想ではなくて、学童保育のありかたなどは検討された様子もなく、「部屋の効率を考えた発想」により、部屋のスペースの問題に置き換わっています。
「住民が効率よく複合施設を使いたい」というコンセプトはよく分かるが、「三宅にはこんな学童保育があるんだぜ!」という子育てに手厚い町という攻撃的な視点がないじゃねーか!!
ということです。
単に「仕切られた3つのスペースがあったら最低限の学童保育が出来るでしょ」というような発想で学童保育を、複合施設に入れるなら反対です。

徹底的に、学童保育をするための最適な環境を、現場もまじえて考え抜くべき。
それで決定した間仕切りで、学童保育使っていない時に、部屋を借りられないかな? という「もったいない発想」が出てきて、学童不在時の場所のレンタルを検討するならわかる。
しかし、「スペースさえあったら学窓保育は出来るでしょ」という安易な考えでいるなら、
「今のままでも出来てるのだから、もう少し広い学校スペースを確保して、学校で学童をやってください。生徒が増えて足りなくなってから考えましょ」ってのと大差なし。

担当課さん頑張ってくれないと、イノベーションもそういう視点をもっていてくれないと!!
「子どもの施設が多いのではないですか?」って策定委員会で意見が出たときに、なぜ誰も「当たり前でしょう!、人口減少にあらがうための施設ですから、子どもに主眼を置いてます」って言わないの、言わなくてもいいけどチャンと心に秘めておいてや。
学童保育は二の次(スペースだけの問題)と考えるなら、不登校の相談室の在り方とか、適応指導教室とか、通級指導教室とか、三宅の子どもたちのための施設にしたいんだ!
って言ってくれ!!
いやいや担当課でなくて、議会が言うべきかな。


2.執務室について

つまり、職員の居る部屋です。この特別委員会で学童保育の説明を聞いた後に思わず、
「執務室は、使っていない時に兼用、併用する考えはないのか?!」って質問を投げかけてしまいました(苦笑)
回答は「そういう考えはない」ってことでした。

執務室についても、学童保育についてと同じように、「プロジェク会議」の検討課題から外され、「ワーキング部会」と「策定委員会」での検討課題となっています。

繰り返します。
新しく出来る複合施設が「人口減少に対する防御策であり、かつ攻撃的な対応策」にならないといけない

例えば、防音室(スタジオ)なら、「使ってみたいよね。行ってみたいよね」ってなる可能性のある話ですが、「三宅の複合施設に、執務室あるんやで、行ってみたいよなー」ってなるはずもない空間です。
住民が使いたいと言う可能性ゼロの部屋です。

「学童がいない時にデッドスペースになるから兼用・併用させよう」と考えるなら、まずは、住民にとってなんの魅力もない「執務室」からでしょうが!!
「複合施設内で、住民に有意義に活動してもらうために、我々の執務室が必要です」という話は全くされずで、今の広さを考えるともうちょっと広い方が、とか、中身のない議論しかされていません。
「複合施設で住民のためにこういう事をしたい」ということを言えない部署の執務室は全部、空きスペースを併用で使うことを考えてください。
または、
学童を複合施設に入れるなら、教室が空きますよ。
そこを執務室に使えませんか?


3.町の顔を隠すな問題

これは、先日、複合施設をお題にしたタウンミーティングでの感想と同じです。
タウンミーティング(複合施設について)

繰り返しておきます。

部長クラスの会議の議事録を読むと、しきりと、こういう議論がなされていました。
「役場は町の顔だから、複合施設が前に建つことによって、見えにくくなることは良くない」
この考えは、役場関係者の固定観念のタマモノとしか感じません。
「役場本体が、見えにくくなってもええやん。
『そこに人がいるにぎやかな建物が見えるでしょ。その建物の隣の地味なのが役場です」で、どこか問題でも?

役場にも用事のある住民さんは当然いるので、「入り口が物理的に狭くなって入りにくい」というのは大いに問題があります。
しかし、見えにくくなることのどこに問題があるのかわかりません。

「町民一人一人の居場所を作る」んですよ、どう考えても、町民さんにとっては、役場本体よりも、新しく出来る複合施設がメインであり、またそうならないとアカンはずです。

新しい建物の可能性を削ってまで、今の役場の視認性(見やすさ)を保つ必要は、元々のコンセプトから外れています。

三宅町複合施設の整備についてのタウンミーティング
平成30年11月25日(日) 午前10時より 「三宅町複合施設の整備について」開催されたタウンミーティングで配布の資料から抜粋

すべては、人口減にあらがうための作戦であり、住民さんがイキイキ暮らせること(特に若い世代)が、人口減を和らげることにつながるはずだ、という概念があるはずです。

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