ある本のレビューから  ( ..)φメモメモ

この本読みたいと思ってレビューを見たら以下の内容が。
レビュー充実しすぎやろ! とツッコミをいれてしまいました。( ..)φメモメモ


■人口減少、少子高齢化を食い止めるのが最重要課題だ
■関係人口を増やせば地域は活性化する
■事業を始めるためには自治体の補助金制度が必要だ
■事業を行うためには地域のキーマンたちの同意が必要だ
■地方創生計画をつくるためにはコンサルの協力が不可欠
これらの考えはすべて幻想であり、課題解決の本質とは異なっている

■まちづくり幻想を振り払うのに必要なのは、「100人の合意より1人の覚悟」。
人の顔色をうかがって、全体での合意を優先するがために誰一人として主体性を持たない事業を始めてしまう現象が、多くの地域で発生している。これは「みんなで決めれば良い幻想」が原因で起こっている。

■仕事を始めるときには、10人のうち2、3人が賛成するときに始めなければいけない。
1人も賛成がないというのでは早すぎるが、10人のうち5人も賛成するようなときには、着手してももう手遅れだ。7、8人も賛成するようならば、もはややらないほうがいい

■地域を変えるとは、まず自分の考え方を変え、日々の生活を変えることから始まる。
むしろ自分の考えすら変えられないのに、地域を変えることはできない

■本が最もコストパフォーマンスの良いリカレント教育
※「リカレント(recurrent)」とは、「繰り返す」「循環する」という意味で、リカレント教育とは、学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返すこと。

■いまの日本の地域再生に最も足りないのは、「世界の中で、自都市のユニークさを、どうアピールして、世界中からヒト・モノ・カネを呼び込んで、経済維持・拡大につなげていくか」という視点だ。

■最後のページ(P237)の最後の一行が「真理」
「最後は、自分がどうしたいのか、覚悟を固め、行動できるかが問われています」
これに尽きる。
評論したりするのは、なんのリスクもないし、誰にでもできること。
でも覚悟を決め、行動することは、リスクもあり、恐怖もあります。
でも、そこで覚悟を決めれるか。
高みから口だけのお方にはウンザリだ。

■キーワードを羅列
1「ここまで考える必要がある」という領域を広げることの重要性を共有
2 面倒なことこそ大切だと思うこと
3 大事なことはだいたい面倒くさい
4「あー面倒だな」と思うことがあれば、それは「大切なこと」
5 その先に行くには仲間を増やすこと
6 まちを変えるのは常に「百人の合意より、一人の覚悟」
7 一人の覚悟を互いに尊重する
8「思考の土台」が必要
9 一歩引いて客観的に見る必要がある
10 事実関係を調べないスタンスに原因がある
11 本店が移動しなければ法人登記上はこれまで通り。つまり納税する自治体は東京都
12 コロナ禍で一気に地方への人の流れが進むということは起きませんでした。
13 東京から大量の人口が地方に移転するという幻想
14 都市部でどんなことが起きようと、自分たちのまちを継続的な積み上げで普段から外の人を受け入れ、自分たちの産業を盛り上げていっている地域にしかチャンスは訪れない
15 人口さえ増加すれば地域が活性化するという考え方が幻想
16 都市による消費と、集落による生産とで相互にリンクし、扶助の関係にある
17 訪日外国人旅行客は17.3%にすぎない
18 地元客、国内客という巨大市場が近くにある
19 値段を高くすると地元重鎮から叩かれる
20 フラグシップショップ
21 よい素材を組み合わせ、ストーリーを描き、商品をつくり、インターネットを通じて販売できる体制
22 稼ぐことが地域を変える、自治体も自ら稼ぎ、社会に必要なサポートを行うべき
23 企業誘致を雇用の数を競うのではなく、地元企業の経営改革を促進する手段と位置付けるとその価値も変わる
24 普段から夢やビジョンを考えていないと急には言えない
25 何からやっていいか分からないのであれば、そこで大いに議論すべき
26 チームとして問題に向き合い、小さく解決していけば、事業を成長させていく
27 事業に必要な3つの軸、信用、経験、投資
28 空き店舗の対策になるために店を出す人なんていません
29 地域全体の経済循環を構造的に頭に入れ、地域全体としてプラスになるものでなければいけない
30 地域振興で基本となるのは平均所得(労働所得、資本所得)の改善
31 地元のファンが増えれば地域が良くなるという幻想
32 より具体的なアクションがセットである必要
33 関係人口も、繋がりなど人徳の世界が大切だが経済も大切である
34 新たな消費への貢献
35 地元に不足する付加価値の高い労働力
36 上場企業の副業解禁などの流れもあり、パラレルワークスタイルでの成果
37 消費力、労働力という2軸をもとに地域に必要な関係人口をターゲッティング
38 地元の子どもたちの教育への波及(先端的なプログラミング教育など)
39 人材投資をして自力で考える力を形成
40 在庫を持つような特産品開発も、はっきりいってナンセンス
41 初めての事業の4つの原則(・負債を伴う設備投資がないこと・在庫がないこと・粗利率が高いこと(8割程度)・営業ルートが明確なこと)
42「未来の話」をする
43 国内不動産のうち民間保有が470兆円、公的不動産(国・自治体)は570兆円。そのうち地方公共団体が持つ公的不動産は420兆円。この膨大な不動産を税金で維持するだけで終わっていた。
46 稼ぐ資産に投資していく
47 稼いだ資金で地域に必要な公的教育支出や、低所得者世帯支援といった公共で下支えしていく政策予算にする
48 公園内を活用してカフェやショップで、公園維持管理費を捻出
49 チェーン店の本社に地域の消費を送金するだけにならないように
50 成果をあげる公務員とそうでない人とは、「外部に持つリソースの差」
51 仕事においては「何をやるか」よりも「誰とやるか」が極めて大切
52 重要なのは「役所にしかできないこと」を通じた地域への貢献

■ 地方での「足の引っ張り合い」
累積赤字に悩む地方の第三セクター事業に対し地元議員が「まずいから売れないのではないか」趣旨を発言したら周囲から猛反発(という足の引っ張り合い)を食らって町議会では辞職勧告決議案が可決されてしまう。・・・
まずいか否か事実は判らないが、とがった議論なしでは良いものなんか生まれない。
「中の人間が必死になれ」と筆者はそこかしこに伝える。
斜に構えて「やっぱりここでは無理だった」や(何もしてないのに)「応援してたのに」など、他人任せ様子見ばかりで行動しない人たちが地域を支配している。
これらをずばっと書かれてしまうとこの程度でも反発する人もいるだろう。

■小さな地域社会の息苦しい集団圧力にとても納得。衰退する地方の再生は、ハコモノではなく人づくりから

■【賛同された善意の事業ほど失敗する】
何年か前、自分はそんな地方創生事業のメンバーでした。
「地域の有志たちが協力して町おこしのために観光施設を運営」
そんな善意あるストーリーで、行政やメディアなど様々な方々から賛同頂き、多くのサポートやメディア発信の機会を頂きました。
外からは華やかなイメージでしたが、内々では地域ならではの「声の大きい人が勝つ」論理で物事が決められました。
その結果、一貫性のない指示系統や後手後手の対応により、現場やお客さんから多くのクレームがありました。
しまいに税金を使っているのに町中の人を流していないと、地域の人たちにまで文句を言われる始末。
地域のためにボランティアでやっているのに・・・
「行政やメディアに賛同される事業は、地域のためになるとは限らない」この時、身をもって学びました。

【常に点検と積み上げが近道である】
オープン当初は紆余曲折あった上記の事業でしたが、失敗から学ぶことも多く、横並びから一極集中への組織変更により指示系統を明確にしたことで、今では混乱なく運営しております。
自分もこの時の経験は貴重なもので、今では市民活動は「地域」のためでなく、「自分が楽しいこと」のみをやるようにしています。
市民活動でも事業でも小さな挑戦 ⇒ 点検 ⇒ 積み上げで学ぶことは多く、まさに近道なのかなと。

全国の様々な幻想事例が紹介されていますが、最後に「12のアクション」が役割ごとに提案されており、地域で行動を起こすために背中を押してくれる一冊になりそうです。

■いつのまにか、「それが当たり前の社会」になっている。「駄目なのはわかってるのに修正できない」。など、
誤った決断をそのままにしているのはなぜか? そもそも、問題の捉え方が違っていた
きっと、我々は様々な幻想に囚われている。。。。
本書にもありますが「過去の古い常識」「そもそも間違った噂」「そうあってほしいという願望」、ストレスがかかった状態にあると人はどうしても幻想にすがりたくなります。本当ですね、人が集まった時にそうなりやすい。
世の中のルールが変わっていることを前提に捉えて、「私たちの目指す未来はなんなのか?」現実的な未来志向でよく考えていきたいものです。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください