オンラインにて参加させていただきました。
宇陀エストニア・プロジェクト
( ..)φメモメモ
留学した生徒の報告の中で、アントロプレナーシップ(起業家精神)と、ソーシャル・アントロプレナーシップ(社会起業家精神)は違うという説明があった。
聞きなれない言葉に、「へー」と聞いていたが、トークセッションを聞いていて、ふと気づきました。
この留学生は、ソーシャルというキーワードに重きを置いているのだと。
つまりは、外国(エストニア)で学んだことを、そこで学んだことを、「宇陀に活かしたい」とか「自分たちだけの経験・学びにとどめておかないで、行っていない友人にも伝えたい」と考えていることがわかりました。まさにソーシャル(社会・公のこと)のことを考えているようです。
エストニアから来られたメリット学長はどんなひと?
海洋、環境、エンジニアリング、産業界分野のプロフェッショナル。世界的な技術企業で品質部門やHSEの責任者として勤務した後、現在はタリン工科大学クレッサーレカレッジの学長を務める。更には昨年よりタリン工科大学スマートシーCoEのCEOも務めている。
ソ連から独立して30年
エストニアの教育に、これからの宇陀のヒントがあるのではないか?
ソーシャルアントロプレナー・シップ
人材育成の循環モデル。挑戦できる町、活気のある町。
エストニア
小さな国です。長い間、統治されていた。
どうやって生き残るのかを考えてきた民族です。
常にどうやって生き残るのかを考えてきた民族です。
その生き残るすべというのは、みなさんはイノベーショント呼んでいるものです。
カッコいいものではありません。生き残るためのものです。
ソ連時代の昔からそうでしたが、今とは少し違います。
ソ連時代は、所有することがありませんでした。
すべて与えられたものでした。
しかし、当時は男も女も平等でありました。
たくさんの国々に支配され、疲れてはいました。
しかし、民族として頑固なところもありました。
1回目の独立のあと、再びソ連に支配されました。
一回目の独立の時は、戦争をしてたくさんの犠牲者を出しました
人口の75%が亡くなりました。
このまま正面からソ連と戦っても、勝ち目がないと我々は考えました。
1991年に二回目の自由を勝ち取ります。
その時は、歌いました。歌の革命です。
バルト三国で手をつないで歌って、独立を勝ち取った歴史があります。
手をつないで歌っている人々に、ソ連も攻撃することが出来なかった。
その時、ソ連が下さいた、唯一の我々にとっての良い決断でした。
独立した当初は、なにも所有物がありませんでした。
最初の5年間に、まずやったのは、法律を作るということでした。
経済的な強さを身につけることも必要だったので、考えました。
現実的な強さを身につけるためにです。
私たちは自分たちを知って欲しかった。小さな国です。
自分たちの価値を見つけて、知ってもらわないと、再びロシアに統治されるということが起こると考えたからです。
その当時、国のトップに頭の良い人たちがついていました。
資源もない、資産もない、とても小さな国の我々がどうすれば良いのか考えました。
そこで目につけたのがITです。
大きな資源を必要としないIT分野です。
IT分野はヨーロッパにおいて、これから発展してゆく分野であった。つまりチャンスでありました。
ようやく与えられた自由に対して、与えられたチャンスを活かしたいという人々がたくさんいました。
ハードウェアの開発よりは、ソフトウェア―の開発に着目した。
100%オンラインサービスで完結できるシステムを完了した。
つまり30年かかった。税金の処理、住民票の登録、結婚、離婚の手続きなど、一歩も外へ出る必要はありません。
会社を作ることもIDカードがあればできる。
新しいことを始めるというハードルがとても低いです。
なんでも挑戦できる、挑戦したいと考えている。そんな民族だと考えています。
なので、自分が欲しいものが今存在していないと、どうすると手に入るのは、どうすると出来るのかを考える癖がついています。
そして、そう考えるとき、自分と同じように考える仲間がどこかにいると信じます。
たくさんの苦しい時期を乗り越えてきたエストニアなので、何か新しいするときには、その時の記憶が役に立っていると考えています。
この考え方が、教育以外にも広がっていると思います、
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宇陀市の課題(わが町でも同じであろう)
若者が希望を持てず。ライフイベント(進学、就職、結婚など)時に、出てゆく。
対策として、子育て環境を整備するといっても、支援という名のバラマキになっていないか?
働き口を増やすといっても、都市部に勝てるのか?
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エストニア・プロジェクト
2023年から留学。新しく自分たちで作り上げた国のエストニアから学ぶことがたくさんあるはずだ。
チャンレンジ精神。無いものを作る。誰か仲間がいるはずと信じる、そして力を合わせるなどなど
学生10人ほどを留学してもらう。少ない。方向転換する。
放課後スクールで学ぶ。
エストニアに先生を送り込んで、先生からエストニアのエッセンスを伝えてもらう。
実は、宇陀市は昔には起業家が多い。
ロート製薬。オービック、ツムラ、藤沢製薬(アステラス製薬)など
人口ピラミッドがいびつになることが問題。
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登壇者のトークセッション
留学した生徒たちは、私たちの経験をどうやって宇陀市に還元できるかを考えたという。
宇陀市の活性化や、宇陀市の教育に対する貢献、次に留学に行く子たちに何を伝えたら良いかなど。
エストニアへ行った時の体験をワークショップとして、一日に詰め込んで、行ってない子にも伝えたい。
エストニアにも興味を持ってもらえるし、宇陀市の子供たちに世界への目を持って欲しい。
クリスマスマーケットに参加して、宇陀のいいものを紹介したい。
次には春のマーケットにも出店したい。
エストニアの学長
宇陀市の問題を解決するためのプレゼント大会、ワークショップをしたい。
また、宇陀市の物語を作りたい。宇陀市の物語を知ることが自分のルーツを知ることで、出て行ったとしても、戻ってきたい。戻りたいと思う。
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宇陀市の予算
令和7年度
()エストニア企業誘致に係る調査事業(新) 15,629 千円
令和6年1月に締結した連携協定に基づき、エストニア企業の誘致及び自律走行配送ロボの運用等に関する実証実験に向けた調査・調整を県事業との連携により推進します。
()エストニアとの交流による人材育成事業 31,492 千円
エストニアとの交流で得た知見やネットワークを基に、宇陀に居れば、宇陀に来れば、アントレプレナーシップ(チャレンジ精神、創造性、リーダーシップ、コミュニケーション力等)を育むことができる宇陀市独自の学びの環境づくりを目指します。【行政経営課】
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宇陀市の令和6年度(2024年度)の予算
エストニアとの交流による教育のまちづくり(24,917千円)
アントレプレナーシップを育む教育のまち宇陀市独自の環境づくりを目指し、エストニアへの子どもたちの短期留学を行うとともに、市内でのプログラムおよび研修会を実施します。
エストニア企業等と連携した人材育成(15,029千円)
自動運転配送ロボット企業の誘致に向けて、技術者養成のアカデミー設立に向けた検討、調整のためのプレスクール(短期留学)を実施。
また、市民が参加するモニタリングを実施します。
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令和5年(新規事業)
エストニアとの交流による人材育成事業(新規)(16,200千円)【ふるさと応援基金繰入金:16,200千円から。】
最先端のIT国家であり起業活動が盛んなエストニアと交流する機会(現地研修及びオンライン研修)を市内の子供たちを対象に提供し、子供たちの国際的な視野を広げるとともに、起業家精神(チャレンジ精神、創造性、リーダーシップ、コミュニケーション力等)の育成を目指す。
委託料 財源の内訳 (単位:千円)
・事前オンライン講習・事後報告会 2,100千円
・サマーキャンプ(エストニアへ子供たちを10日程度派遣)15人(随行含む)700千円×15人 =10,500千円
・事前視察 600千円×6人 =3,600千円
合計:委託料 16,200千円
・最先端の取組みを世界から学びたいという子供たちに、エストニアでの現地研修及びオンライン研修の機会を提供する。
・帰国後はその体験を他の子供たちに伝達することで、海外や起業への興味・関心を喚起する。
・エストニアとの交流について広く発信することによって、シティプロモーションを進め、移住・定住に繋げる。