H28.3.8 委員会でアウト?!

怒号が飛びかう。
いや正確には飛びかってはいない。
大声で叫んでいるのは一人だけだ。

興奮している一人は身の丈があり、見下ろす形で自分より年上の女性に向かって怒鳴っていた。
「いいんですね! いいんですね! ・・・」

午前中の総務建設委員会で、委員長が会の終了宣言をした直後の出来事である。
(委員会の終了宣言後の出来事なので議事録には残らないが、記録用機器には残っているだろう)

退席した職員もいただろうが、多くの職員が会議室に残ったままで、恫喝とも取れるこの場面を目撃している。
自分達の一番の上司が退席せず、委員会で発言を続けているのであれば、会議は終了といえず退席できない、そんな状態でみんな席から立ち上がった状態でいた。

恫喝されているのは議長である。
先日行われた子ども議会で、子ども議長に向かってこれをやれば確実に子供は泣き出したであろう。0-72
「人生の先輩に、女性に、身の丈のある男が大声で恫喝する」
(女性のみなさんは背の高い男性に大声で怒鳴られる場面を想像してもよいかもしれません。)
彼の行動は、アウトかセーフか?
—————
早急に判断することはやめ、彼の主張に耳を傾けてみる。

彼の最後のセリフは議長に向かって
「議長としてM田議員に充分注意するように」というものでした。
これは、自治体の意思決定機関の長としてアウトだ。
なにもわかっていない

  1. 「長が議会の権限を侵す」という点 『議員必携』「議会の地位」より
  2. 「議長権限で一議員の行動を制限せよ」という点
    日本国憲法第21条「表現の自由」を議長権限で制限できない。 議員必携より「議長の権限」

私はこの時点でアウトの判断を下す。
—————

もう少し具体的に彼の主張の内容を検討してみる。

議長権限で議員を黙らせることは出来る。
ただそれは議会の場だけの話だ。
厳密には、本日(3/8)は委員会だったのでM田議員を黙らせることが出来たのは委員長だが、黙らせることが出来るのは不規則発言をするなどして、進行を妨げた時・混乱させた時だ。

私も傍聴人としてその委員会の場にいたが、そんな事はまったくなかった。
むしろM田議員の積極的な発言は、
「よく勉強されている。自分も頑張らないといけない」と私よりも若い議員の質問に感じ入ったくらいである。

彼が反応したのは次の場面だと思われる。
(「思われる」という推測の表現を使うのは、一旦、彼も議員の質問に普通の回答をし、この案件に関する質疑を終了しているからだが、大声による主張の内容から見て、この議員の発言に反応したものだろう)

委員会で審議されていた案件の一つに、
「水道事業のモーターの取り替えとのことで約190万円ほどの増額補正があり、それを専決処分で処理したので議会に承認して欲しい」というものがあった。
これに対するM田議員の質疑。

(覚え書きなので、正確でないかもしれませんが大筋は外していないはずです)
モーターの取り替えとのことだが具体的に?
- 省エネタイプの規格に基準が変わっていたため、当初の物が使えなくなったため増額となった。

規格が変わったことはもっと早くわかって、早く対応できなかったのか?
- 早く調べておけばよかったと思うが、(早くわかったとしても)受注生産で工事の時期は後半にずれ込むことになったと思います。早く対応できるように課題とします」

こういったやり取りが続いたあと、議員はこう質問された

「これはなぜ専決処分で処理されたのですか? 臨時議会を開いて処理することも出来たのではないですか?」
― 町長
先ほど言われたように、緊急性があったためそのように処理した。

M田議員
「先日、議会で否決した専決処分での事業の反省や改善点がいかされていないように感じますが」

この質問への回答は、部長からあり
「備品の交換時期が近づけば交換する自治体もあるが、三宅町はそういう財政的な体力もなく、調子が悪くなるたびに修理して使っている。今回もそういった対応をしようとしたが、その部品の規格が変更になっていたためにこういうことになった。
否決された事に対する反省がない、というのはちょっと違うと思う。今回は突発的な要素が高いです。なるべく努力して、こういった事がないようにします」
とのこと。

そしてこの案件に対する質疑は終了し、次の案件へと進み、委員会は無事終了と
思った所で、怒声が響く。


「専決処分せず、全部、臨時議会を招集してもいいんですね。前にそういうことで話がついていたと思いますが・・・全部、臨時議会を開くか、専決を認めるか・・・」
「いいんですね! いいんですね! ・・・」

「専決処分するか、臨時議会するか、たびたび意見が出るから、議会としてまとまりがないから言ってるんです」
「議長としてM田議員に充分注意するように」

—————-
6月議会の様子http://mt.best-for-u.com/h2706gikai/
6月議会議事録の47~51ページあたり。M田議員の一般質問から参照

「専決処分するかどうかの判断は、部長クラスで行っており、町長自身が判断をすることなく印鑑をつくだけ???」
が実情ではないかと感じたのですが、どうなのでしょう。

「専決処分するかどうかは議会の判断??????」

議会として専決処分に対して下している判断は下記の通りです。

行政の執行において、議会としては、専決処分はいけないとは言えません。専決処分については最小限にとどめるように努めていただき、議会も町政発展の責任を負う自覚を持ち、行政、議会両輪となり町の発展に努めてまいりたい。臨時議会の開催については、緊急を要する場合のみの対応を求めます。

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4 thoughts on “H28.3.8 委員会でアウト?!

  1. どんな事案も同じ事ですね❗
    児童館の閉鎖の事、学童と児童館同設のの物が学校内に建つという事、全てが役場内で解決され、結果報告❕
    そこには、意見をしても解決出来ないし、聞いてももらえない状況❕

    いろんな事案があるとは思いますが、まず❕町民の事を考えて動いて欲しいと思います。

    議員さん達は、お忙しい方もおられるのでしょうが、何のために議員になっているのかを考えて、毎日でも緊急会議 委員会を開催してほしいくらいです。

    お願いします。

    1. コメントありがとうございます。
      私・議員と我々・議会の力の源は住民の皆様の声だと思っていますので、声を寄せていただき本当にうれしく思います。
      ぜひいろんな意見をお気軽にお寄せ下さい。

  2. 水道事業のモーター取替えの専決処分について、東浦部長が「備品の交換時期が近づけば交換する自治体もあるが、三宅町はそういう財政的な体力もなく・・・・・・」と回答されたことについて、私の感じたこと。

    (1)水道事業会計は特別会計として独立した企業会計で町の一般会計と関係なく、町の財政体力と関連していないと思います。
    (2)三宅町水道事業は企業債として政府資金や金融公庫から約30年の長期償還期間で充分な資金を確保しています。
      平成21年度残高 315百万円 (実績)
      平成26年度残高 251百万円 (広報 みやけ)
    (3)決算書
       ①三宅町水道事業の内部留保資金残高(現金・預金)
         平成21年度残高 420百万円 (実績)   平成26年度残高 約240百万円(「広報みやけ」から私の推定)
       ②三宅町水道事業の累積赤字
         平成21年度   236百万円 (実績)    平成26年度  約2億円(広報みやけ から私の推定)
      ①の内部留保資金は企業債の償還と水道設備資金に使うもので、累損には充当できないものですから、部長の云う「三宅町は財政的な体力もなく・・・」には当たらず、水道事業に累積赤字があっても、財政資金としては企業債で充分確保できていると思います。
     と云うことは、他の自治体のように備品の交換時期がくれば交換できるように「計画書」を作成して管理運営すべきで、三宅町水道事業は長期30年償還の高い金利の企業債資金をただ金利を払って保有しているだけでなく、計画的に設備更新に活用したらいいと思います。

     三宅町の水道事業会計は公表されていないので、あくまでも「広報みやけ」等から私が推定したものなで、ぜひ議員には決算資料があると思いますので「平成26年度決算」と多額の長期企業債があるからには「水道事業会計資金計画書」が当然あると思いますのでチェックして下さい。
    以上よろしくお願いします。

    1. この点に関しては、私は完全な勉強不足です。どの点からどんなふうに学んでいいのかさえ検討がつきません。

      と、課題が分かっているので、教えを乞いたいです。
      しかし時間がなく、時間を要しそうな部分があとまわしになってます。申し訳ない限りです。

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