2023.1.23 研修「ベーシックサービス宣言 〜分かち合いが変える日本社会〜」

( ..)φメモメモです。
今回の研修はオンラインで受けることが出来ました。
福祉についてです。行ってみよ

ベーシックサービス宣言 〜分かち合いが変える日本社会〜
慶應義塾大学 経済学部教授 井手英策(いで えいさく)先生

「ベーシックサービス」という言葉を知っていますか?
知らん。100人いたら5人位しか手があがらない印象。
あっちこっちで使われている。つくったのは私です

日本の社会保障について
資料より見ると「手厚いはず」
しかし、内訳は、
手厚いのは高齢者向け。現役世代向けの社会保障は少ない。
トルコ、アメリカに次いで貧弱

子育て、家を買う時、働けなくなった時、どうやって対応しますか?
貯金ではないですか。現役世代は自己責任

かといって高齢者は藻い過ぎというわけではない、勘違いしない。
高齢化率はナンバーワンだが、保証は高いが、もっと高くてもいい。

平成の間に起きたこと
共稼ぎ世帯 6割増加。
世帯収入が下がるのと同時に貧しい人が増えている。
(高齢化が原因で世帯収入が減っているわけではない)
所得のピークは1997ねん(今から26年前)

発展途上国の一歩手前。
こんな状況なのに、勉強していい会社に行きなさいというのか?

ラッキーな安倍政権(アメリカ好景気、東京オリンピック)ですら、1%の成長率。
成長無くして分配なしといっていたが、ウソ

しかし、日本だけではない。他の先進国も成長率は2%いかない。
だから成長率10%などで、モデリングしても意味がない。

自己責任だという社会なのに、困っている人を助けようというと皆さんどう思う?
—–
弱い⽴場にある⼈たちを放置する社会
•これは政府の責任?(反対者の割合:ISSP, “Role of the Government 2016”)
•「病⼈が病院に⾏けるようにすること」1位/35カ国
(違うと答えた人が日本は一位)
•「⾼齢者の⽣活を⽀援すること」1位/35カ国
(違うと答えた人が日本は一位)
•「失業者の暮らしを維持すること」2位/34カ国
•「所得格差を是正すること」6位/35カ国
•「貧困世帯の⼤学⽣への⽀援」1位/35カ国
•「家を持てない⼈にそれなりの家を与えること」1位/35カ国
•経済格差を是正する気のない⽇本の財政(OECD, ”Growing Unequal?”)
•給付で所得格差を⼩さくする⼒:19位/21カ国
•課税で所得格差を⼩さくする⼒:21位/21カ国
⇒ このような社会を⼦どもたちに残していくわけにはいかない

他人を助けない社会。助ける余裕もないのか?自己責任? 日本は?
冷淡な国・日本?

こういう社会は見苦しい財政を作る。
財政は格差を小さくする力を持っているが・・・
困っている国民を助けようとする姿が見えるのか?
このような社会を作って、子どもに残そうとしている。
このような社会をほったらかしてどうする。みなさん?

学者は理に従って生きている。この理をみて、変えようと思わない学者は何のために学問をしているのか!!

この状況を見過ごすのは政治家ではない! 票が欲しいだけか!

しかし、救済でなく保証を(権利を保障)。
誰かを助けるのでなく、自分も含むすべての人を・・・と質問を変えると80%の人が賛成。
—-

金持ちからブンどって、貧しい人に渡すと、貧しい人は幸せか? ちがう
世論:93%が⾃分を<中流>と回答
4%のみが貧しいと自覚している人。

格差是正論は、好き嫌い。どれくらい格差が許されるのかは個人個人の管制。共産主義を目指すのか?

貧しい人が、安全で安心して暮らせることを目指す!!
(ベーシックサービスの考え方)

格差はある。格差は出来る。
しかし、
問題は、貧しいから病院に行けない。貧しいからサービスを受けられない、というのが問題。

貧しい人だけタダにしたら、という考えは違う。
生活保護を使う人は15%が日本。フランス、スウェーデンは、80%カラ90%を使う。

病院に行くただ。大学に行くただ。介護を受ける。ただ

生まれて死ぬまで教育はいらない人いますか?
死ぬまで元気で病院にいかないという人いますか?
死ぬまで介護の世話にならないという人いますか?

カネを持っているか持っていないかで区別するのか?!

ベーシックサービスとは・・・誰もが⽣存、⽣活のために必要とする/必要としうるベーシックなサービスである。

学問的な答えは、
身体的な自立と、精神的な自立、あと社会参加

では、何がベーシックなサービスなのか?
それは論理ではなく、対話で決まる→ベーシックサービスは、決められたサービスではなく、⼈間に不可⽋なニーズを追い求める<終わりなき対話>である

大学をタダにすると勉強する気のないやつも行くで? それでいい?
> 議論して、答えを出す。
生活がシンドイ人もイケるよ。
頭の悪い人が来たら、ふるいわけするのは大学で。

学校の給食費は? 修学旅行の積み立ては?
ベーシックサービスではないか?
対話して正当で対立すれば良い。

しかし、
働けない人は必ずいる。
<品位ある最低保障(Decent Minimum)を提案する。
生活扶助はしっかり出すべき
失業給付を増やす
住宅手当の創設(日本だけない)
「さっき困ってたやつを助けない」と言ってなかったっけ?

みんなに余裕が出来れば、困っている人を助けたいという思いが生まれるはずだと信じたい。

先生は母子家庭(母40の時の子。叔母が母を説得してくれた。ボロ着てもいいから産んであげて。この子が立派な大人になったら、誰もうちらをせめない)

大学生の時、母が家にいた。小学校3年生の時に生活保護があるということをしった。
叔母が働いていた、叔父が腕が無くて障害年金が一部入っていた。
「小学校の時に、母に生活保護あるで。。」と家に帰ったら、「そんな恥ずかしいお金はもらえん」と言われた。
暮らしは楽になっても屈辱が生まれる。
小学校4年の時に母がスナックをやりだした。
同じように母がスナックをやっている○○君には負けたくないと思った。
金持ちの医者の子などとは比べなかった。

ベーシックサービスは救済を権利にかえる。
誰も救うのではない。

しかし、デメリットはないのか? 痛みあり

特別定額給付金(みんなに10万円を給付する)
かかった費用 13兆円 = 消費税5%分 =幼保の無償化14-15年分の金額
が一年で吹っ飛んだ。

⇒ 現金をばらまくのはカネがかかる。
サービスは要る人しか使わない(幼稚園無償化で再び幼稚園に行く人がいるか?)

ベーシックインカムとベーシックサービスの決定的な違い。

理解できない消費税の5%減税案 = 13兆円
貧しい人には、年間8万円戻る。富裕層には年間23万円戻る
これであれば、全員に10万円配る方がマシではないか。
これは、貧しい人を救えるか???

取ったカネをどう使うのかを論じていただきたい。
オカネをとっても給付でいくらでも返せる

他の先進国と同じくらいの税の負担率を受けれて欲しい。
しかし、他の国より安心して暮らせる社会を作る

信頼した⽅が得な社会(膨大なデータの蓄積がある)
格差の低い方が他人を信頼する社会。

生活保護を受ける(選別される。疑う)
受けられる人と受けられない人

ベーシックサービスにすると、事務作業が減る

無駄をなくせ 、財政健全化。
出すものを出さないから、税を取られる抵抗がある。

「労働は⽣命が必要とするものだった。したがって家族という⾃然共同体は必要から⽣まれたものであり、その中で⾏われるすべての⾏動は、必要によって⽀配される」(ハンナ・アーレント『⼈間の条件』

私たちは働く。必要だから、理不尽な条件でも働く。
ベーシックサービスは、生活の必要を保証する。開放する
その手段が、税の再分配。

自由な社会は選択肢があること。
⇒ 選択できることこそが⾃由の条件であり、私たちは⾃由のために連帯しなければならない

あの時は、母と叔母にオカネを貸してくれる他人がいた。
でも今の時代だと、オカネを貸してくれる他人がいるとは思えない。
時代が違うというだけで、こういう差があってもいいかのか?
アカンやろう。運(時代、生まれた場所、生まれた家庭)で左右される社会であってはいけない

講義を聞きながら、涙が流れてきたのは初めてです。

こんな社会であって欲しい!
こんなにヤバイ状況があるのに、何もできない学問など意味がない。
社会を変えるのは、議員さんたちです。票が欲しいだけではないでしょう。ととても熱かった!

疑問
・「税金を取られる」「払わされる」という思いが強い国民だと思いますが、なぜでしょう。またどうすれば良いのだろう。
・税金の分配の仕組みは、国をどう作るかというシステムの構築かと思われますが、地方として出来ることがあるのかな。
・「受益者負担」という言葉が、私の住む地区でははびこっていますが、ベーシックサービスという言葉との相性はどうなんだろう。

ベーシックサービスについてもっと勉強する。

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