2023.10.2【議員研修】ヨーロッパの取組から学ぶ豊かなまちづくり

2023.10.2 議員研修

ヨーロッパの取組から学ぶ豊かなまちづくり
龍谷大学政策学部政策学科 教授 服部 圭郎 氏
1963年東京都生まれ。東京・ロスアンジェルスの郊外サウスパサデナ市で育つ。東京大学工学部を卒業し、カリフォルニア大学環境デザイン学部で修士号を取得。某民間シンクタンクを経て、2003年から明治学院大学経済学部で教鞭を執る。2009年4月から2010年3月にかけてドイツのドルトムント工科大学客員教授。明治学院大学経済学部教授を経て現職。博士(総合政策)、技術士。著書に『若者のためのまちづくり』岩波ジュニア新書、『ブラジルの環境都市を創った日本人―中村ひとし物語』未来社、『ドイツ・縮小時代の都市デザイン』学芸出版社などがある。

都市政策に大事なのは、豊にという視点。

日本の方が進んでいると思っていたが、30年経って、抜かれた気がする。

なぜ今ヨーロッパ?
1、都市間競争が激しい
2、人口減少が進んでいる。
地域格差がある。日本よりもすごい勢いのところがある。
3、多様性に対応している(日本が苦手とする分野)
ヨーロッパも得意というわけではない
4、環境問題への取り組みが進んでいる(日本も進んでいたはず)
ゴミの分別がこんなにキッチリできている国はないが、リサイクル率は高くない
基本的には生ゴミの問題。
エネルギー問題(再生可能エネルギー)
5、脱自動車の試みがなされている。
日本はうまく自動車と折り合いをつけていたが。。。
日本の地方は車の依存が高まっている。
ヨーロッパは改善しようと取り組んだ。日本は気にしていなかった

都市間競争
EU(欧州連合)
スペイン若者の職がない。他の国へ働きに行けば良い。
ドイツのライフツィフィ しかし、ここにも仕事がない。ナイトライフが刺激的らしい。
若者優遇の政策があった。

人口減少
トルコ、欧州は人口増加
イベリア半島、スペイン 人口減
イタリアも人口減。工業都市が人口減が大きい

人口10万以上から8000人、夕張市。これは世界にはない

多様性
移民の受け入れ
スウェーデンなど北欧は移民の受け入れが多い

環境問題
自然エネルギー、古くて新しい問題
ブラジル 自然エネルギーの高い国
スウェーデン、ブラジル、水力発電が多い
デンマーク 水力はゼロ 平な国、風力が多い
日本は、少ない。遅れている

脱自動車の国
東京、大阪は自動車依存の低い都市
しかし、地方は高い。宇都宮の例。人口50万の都市。
ライトレールを作ったので、マシになるかも。昔は自動車に頼らずに生活できた。

ポートランドは自動車利用率が高い
ポートラムに乗らない(補助金率、8割こえ)。飲んでも車で帰る

ヨーロッパは、この30年間に良くなってきている。

企業誘致動画(thuringia)チューリンゲン
仕事の情報だけでなく、ソーセージ、スキー、チョコレートを入れている。ゲーテーの銅像
https://ja.wikipedia.org/wiki/テューリンゲン州

人口減少によりコミュニティーのむすびつきが弱体化。
新住民が多く住む地域でも生じている課題。

都市のアイデンティティー
アプローチ方法
歴史的なものを活かす。作れない。真似できない。
有効活用する

歴史資源がないなら。新たに作るしかない
チェコのプラハのガス灯
20年前は普通の蛍光灯。2005年からガス灯。コストがかかるが、ガス灯に戻した。
歴史的な町を演出するため。
330年前より今の方が歴史的な風情がある。
京都の先斗町も。電線の地下化など。

プラハや、京都がこれをやると、どこの街もかなわない

ドイツのミュンスター
壊されたものを復元。

ドイツの人は、こういうのにこだわる。ドレッセンの爆撃で壊れた町を復元

ビルバオ
元は工業都市。グッゲンハイム美術館を作った。
観光客が多くやってくる。
町のイメージを一新。
有名な建築家が

新国立劇場をデザインしったが、ボツになった。
観光スポットになった可能性あり。

異文化共生型のまちづくり
トンカツ(ドイツから輸入してアレンジ)
モンブラン(フランスから、栗きんとんとのミックスで)

異文化、マイナーな人と交流する方がハッピーになる。新しい発想。発見

スーパーキルン
アブサロン(夕食の提供、カフェの提供、イベントの開催)
新しいコミュニティーの場
一人で行ける
稼働率が低い、一部の人しか利用しないではない

自動車以外の交通手段
便利だが、エネルギー消費が非効率、土地を無駄に使う(LA)。都市のヒューマンスケールを台無しにする。
道路整備にお金がかかりすぎ。交通事故。高齢者・子供・貧困者には不便

富山県。トラムの設置
自転車の利用促進
コペンハーゲンが出している資料(アムステルダムが世界一かも)
大阪市も入ってるぞ!!3大自転車都市かも
コペンハーゲンは自転車に乗りたくなるような都市政策

自転車専用道路
空気入れを置いている。

道路に点滅信号を入れてそれに合わせて通ると次の信号を青で渡れる
自転車専用橋。自動車だと遠回り

トラム
ドイツに次くらいに日本は多かった。
フランス、アメリカは増やし出している。
ストラスブールが有名。
自動車を中心市街地に入れなくする。その代わりにトラム
中心市街地の活性化。観光客が増加

プロムナード ブランテ
線路を歩道に パリ

自動車を排除(都市の一部)
ストロイエ

カールスルーエ
トラム 赤字で運営している。30秒間隔でくる

歩道拡張
車の排除は無理なので、拡張

レジリエントな町づくり
他所に依存しない。今は試行錯誤中。
事例は少ない。

デンマーク ロラン島の発電。風力とバイオマス
石油、石炭、原発もしていない。

風が吹くだけでエネルギーができるなんて素晴らしい!
住民からスタート。国が後からフォロー
元は造船の町

ゴミの循環
日本は分別が進んでいるが。。。リサイクルが出来ていない

ロラン島 気候センター
辺鄙なところ
デンマークのお荷物と言われていた。失業率が高い。

【日本の課題】
あいかわらずトップダウンの論理がまかり通っている
人口減少、持続可能性(SDGs)、環境問題、エネルギー問題、アイデンティティーの構築といった課題は、トップダウンでは効率が悪い。それはボトムアップでやるべき課題でだ。

トップダウンの一番の問題は、職員が考えなくなってしまうこと
ヨーロッパの想像的なプロジェクトの多くが一般職員のアイデアである場合が多い(ストロイエ、デュセルドルフのラインプロムナード等)

中央政府に依存できないことを自覚して、ボトムアップでまちづくりを進めることがカギであろう。
補助金を狙った時点で半分負けている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/歩行者空間
https://ja.wikipedia.org/wiki/歩行者天国

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